野球でもソフトボールでも、守備に関しての捕球の基本は「正面でとりなさい」と言われ続けていると思います。
ところが、最近一部の指導者の間では場合によっては逆シングルで捕球したほうがいいという指導がされています。
それはどうしてなのか?理由などを含めご紹介していきたいと思います。
実は日本だけ!?腰を落として正面でボールを捕球する指導
実はメジャーリーガーなどアメリカの野球選手やソフトボール選手はほとんど腰が高い状態で捕球しています。
なぜかというと、腰を落として日本で基本とされている捕球体勢でボールを捕球すると時間をロスしてしまい、特に俊足の選手については、アウトをとれないからです。
でも、腰の高い状況や逆シングルでは体でボールを止められないからエラーが増えるのではないか、という疑問もあると思います。
確かに、ボールは体で止められませんがボールを体で止めたからと言ってアウトをとれるでしょうか?
逆シングルでぎりぎりのものをボールをこぼして体で止めたとしても、絶対にアウトにはできません。
それだったら、アウトになるかもしれない逆シングルで取りに行ったほうがアウトにできる確率は上がります。
特に右利きのファースト以外の内野手に関しては、逆シングルはファースト方面になるので捕球後、スムーズにスローイングに入れるのでより早く、送球することができます。
野球に比べソフトボールは塁間が短いのでより早く送球しなければなりません。
無理な体勢で正面に入って捕球するより、逆シングルで捕球したほうがよりアウトは取りやすいです。
ただこれは内野に関してで外野は後ろにそらしてしまうと、ソフトボールに関してはランニングホームランになってしまうので、確実に取れる捕球体勢を取ったほうがいいとは思います。
また、いくら逆シングルが早く送球できるとはいえ、確実に捕球、送球することを考えると的確な位置で捕球しなければなりません。
重要なのは捕球位置!逆シングルの二つの練習方法
ではどこで捕球するのが的確な位置なのかというと、右利きのプレーヤーの場合左足の前です。
そして、高さは低い位置です。
正面で捕球するときと同じでショートバウンド、ボールの上がり際で捕球するのがベストです。
高い位置ではボールが変化するので逆シングルで捕球するのはとても難しいです。
その左足の前で正しく捕球する練習を2つご紹介します。
きわどいところにボールを投げて、ボールを落とさないように捕球する練習
捕球者とボールを投げる人の間は1メートルぐらいとります。
捕球者が一歩足を踏み出したら届くぐらいのところにボールを落とします。
捕球者はボールを地面に落とさないように、グローブで捕球します。
この練習で、左足の前で捕球する感覚とグローブの位置の感覚を身に着けます。
逆シングルだけでなく、正面やシングル方向にもボールを落とします。
慣れてきたらフェイントをかけたりすると反射神経を身に着ける練習にもなります。
きわどいところに転がして捕球する練習
捕球者と投げる人の間を5メートルぐらいとり、捕球者が逆シングルで間に合うか間に合わないかぐらいのところにボールを転がす。
捕球したら、そのままスローイングをして投げた人にボールを返す。
この練習で転がってきたボールを確実に左足の前で捕球、送球することを身に着けます。
ずっと逆シングルだけでなくシングルでとる練習やショートバウンドでとる練習、バントの捕球練習も混ぜて行います。
色々な捕球練習を混ぜることにより、より実践に近づきます。
まとめ
○正面で無理に捕球するより、特に塁間の短いソフトボールの場合、逆シングルで捕球したほうが早くボールを投げられる
○逆シングルで捕球する場合は利き手の反対の足(右利きなら左足)の前で、ショートバウンドで捕球する
確かに逆シングルは内野手にとってはスローイングに入りやすいなどメリットもありますが、イレギュラーした場合など確実にボールを捕球しづらいデメリットもあります。
ですので、確実に正面でとれるときは正面で、間に合わない場合は無理せず逆シングルでというように臨機応変に対応できるよう普段からしっかり練習することをおススメします。